Learning in Context

にじのき保育園/千葉県市川市

ネガティブなポイントを
逆手に取った環境デザイン

立地は、そこに入居するテナントさんが実現したいことによって価値が変わるものです。行徳駅徒歩0分という最高の立地なのに、なぜか5年間借り手がつかなかった物件がありました。駅からは近いのですが、幹線道路を挟んで人の往来のない場所で、飲食店などを開業するには不向きな環境だったからです。そんな物件を、私たちは保育園という業種には、むしろ好条件であると判断しました。「駅近=送り迎えに便利」「通行量が少ない=安全」「商店街に属してる=地域との繫がりが容易」発想を少し変えてみると、ネガティブがポジティブになるのです。そんな場所に、「にじのき保育園」を企画しました。立地だけでなく、教育方針を実現する環境をつくるため、「安心:安心できる、みんなのおうち」「心動:色々な体験を通して心を動かす」「共育:共に過ごし、共に育つ」という理念に基づいて何度も打ち合わせを繰り返しました。今回の保育園は、0〜2歳の乳幼児が過ごす場所です。寝転んだり、素足で過ごすことも多い年齢ですので、建材には薄いピンクがかった桜の無垢板を使用。やさしい肌触りと木の暖かさの中で子供たちが安心して活動できるように設計しました。

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